制振ダンパー『μDAM(ミューダム)』の魅力を徹底解説!— 揺れを抑え、安心・安全な住宅を実現
2024.11.11 - 家づくりのこと
はじめに
地震大国・日本では、住宅の耐震性能は非常に重要な要素です。最近では、住宅の安全性を高めるために「制振ダンパー」を導入する住宅が増えてきました。今回は、その中でも注目の制振ダンパー「μDAM(ミューダム)」の特長について詳しく解説します。
1. ミューダムとは?
「μDAM(ミューダム)」は、木造住宅向けに設計された制振ダンパーで、地震時の揺れを吸収し、建物の損傷を防ぐ役割を持っています。特に、耐久性と制振性能に優れており、住宅の安全性を高める信頼できる製品です。
この制振ダンパーは、アルミと鋼材の摩擦面で起こる「金属流動」という現象を活用し、地震エネルギーを効果的に熱エネルギーへと変換することで、建物の揺れを吸収・減衰させる仕組みを持っています。
2. ミューダムの優れた制振性能
実験結果では、1995年の兵庫県南部地震を再現した振動台実験において、通常の木造筋交いを用いた建物に比べ、最大で約80%の揺れを低減できることが確認されました。さらに、繰り返し発生する地震にも耐える耐久性を持ち、長期間にわたり安定した性能を維持できます。
こうした特性により、ミューダムは住宅の「ねじれ現象」を防ぎ、偏心による倒壊リスクを大幅に軽減させます。この「ねじれ現象」は地震時にバランスの悪い壁配置が原因で建物が倒壊する要因の一つであり、ミューダムを適切に配置することで建物全体のバランスが保たれるよう設計されています。
3. ミューダムのメカニズムと設計の工夫
ミューダムは、刀と鞘のような二重構造の鋼管がスライドする筋かい型ダンパーです。地震時には、スライド部分で発生するアルミと鋼材の金属流動により、接触面同士が摩耗することなく互いに圧力を保持し続け、揺れを低減します。
また、厚さわずか30mmという薄型設計で、断熱材のスペースを確保しつつ、住宅の構造に組み込みやすい点も特徴です。これにより、住宅の断熱性能を犠牲にせず、建物の制振性を向上させることができます。
4. ミューダムの耐久性とメンテナンス
ミューダムは、耐久性の面でも優れており、長期間の使用でも性能の劣化がほとんど見られないことが確認されています。塩水噴霧試験や腐食後の摩擦試験でも、錆びや摩耗が発生しても性能が低下しないことが証明されており、60年以上の耐久性を誇ります。
さらに、本体重量は約7kgと軽量で、一人でも簡単に施工できるため、施工の手間やコストも抑えられるのが魅力です。新築だけでなく、既存住宅のリフォーム時にも導入が可能で、住宅の安全性を高める際の選択肢としても有効です。
5. ミューダムの導入事例と活用シーン
ミューダムは、在来木造軸組工法の住宅に適用できるほか、筋交いを用いた伝統的な木造住宅にも併用可能です。多くの実大振動実験を経て、安全性が実証されていることから、新築住宅だけでなく、リフォームにも最適な制振ダンパーとして注目されています。
地震の多い日本だからこそ、ミューダムを導入することで住宅全体の揺れを抑え、長期間安心して住み続けられる住宅を実現することができます。
おわりに
「μDAM(ミューダム)」は、揺れの低減効果、施工の容易さ、そして高い耐久性を兼ね備えた制振ダンパーです。これまでにない安心感と安全性を提供し、地震から家族と財産を守るための心強いパートナーとなるでしょう。
住宅の耐震性能をさらに高めたいとお考えの方は、ぜひミューダムの導入を検討してみてください!